事例集51:2022高野山の家 設計酒井敬洋より

床下エアコンUnderfloor air-conditioning

床下にエアコンを入れることで、身体に風が直接あたることなく、家中の温度を管理します。
設置するエアコンは、床下に1台・吹き抜けに1台が基本の形です。
補助的にリビングにも設置することがありますが、基本は2台のエアコンで家中の温度を管理します。

空調計画の基本方針

冬場:床下エアコンを利用

暖かい空気は自然に上昇する性質を活かして、効率的に家全体に暖めます

夏場:小屋裏エアコン

吹き抜けや小屋裏に設置したエアコンを主に使用
冷たい空気が下にたまる性質を利用して、効率よく冷房を行います。

床下エアコン

ダイシンビルドでは、2009年頃から床下エアコンの研究を始めました。

暖房設備を探す中で、北海道や東北地方で使用されている床下暖房システムを知りました。
ただし、これらのシステムは非常に高価であり、真冬でも氷点下まで下がることがほとんどない関西では必要ないと判断しました。
そこで、関西の気候に適した手法として、安価なエアコンを効果的に活用する方法を考案し、研究を開始・改良を重ね現在の形になっています。

2012年8月に鎌田教授が大阪にこられ、床下エアコンを共同で考案した内容について詳しくは、下記ページをご覧ください。

代表清水ブログ「床下エアコン!鎌田教授と現場打合せ!!」へ

パンドリー内部、エアコン設置前の様子。
エアコンの排気口に合わせた穴があけられています。

パンドリー内部にエアコンを設置。
吸気は勝手にパンドリー内部から、排気はそのまま床下へ流れます。

エアコンを設置した様子。
吸気は1階で、排気は床下で行う形が完成しました。
普段のメンテナンスや、エアコンの取り換えも簡単です。

リビングの床吹き出し口

キッチンの床吹き出し口

玄関を入ってすぐの場所に設置されたふきだし口

廊下の床ふきだし口

洗面・脱衣所の床吹き出し口
ヒートショックの危険が特に高い場所です。

小屋裏エアコン

床下エアコンと同時期に冷房用として2階のホールの上部にエアコンを設置したのが始まりです。
現在はプランにより小屋裏に設置、又はメンテナスを考慮して2階のホールの上部に設置をしています。
冷たい空気は温度が低いため密度が高く、比重が重いため下に移動する性質を利用した、理に叶った冷房の方法を採用しています。

1種換気+アメニティーエアコン

各部屋に確実に冷暖房の効果が出るようにダクトにより冷房、暖房をします。
ホテルライクな生活を目指すならこの方法が一番だと思います。
冷房、暖房ともにダクトで送りますので確実に効果が得ます。

  • 屋根裏の様子

  • 収納の奥に設置したダクトの様子

ダイシンビルドでは日進月歩のように高断熱高気密住宅に最適な全館空調を研究してます。
これによりワンランク上の上質な暮らしが始まります。